PANAMの世界

パンアメリカン航空(通称パンナム)は1927年に設立され、戦後は日本でもアメリカを代表する航空会社として
有名でした。アメリカ初のジェット旅客機であるボーイング707や大型旅客機のボーイング747(ジャンボ)など
ボーイング社を代表する機材の開発も後押ししました。
しかし経営戦略がうまくいかず、1985年には日本路線から撤退、そして1988年にイギリス上空でおきたテロによる
爆破事件などが重なり1991年には破産し運行停止になりました。そのときはほんとに残念、ショックでした。
一つの時代が終わったような気がしたものです。

以前ホームページに航空会社のトランプをのせたところそれを知ったお友達とその息子さんがアメリカの小さな町に
ある飛行機の専門店でPANAMのトランプを買ってきてくれました。いまだにこのようなものがあるのにも
びっくりしましたが、当時の優雅さもよくわかり、それにも感心しました。地域別のトランプとしてはここには
イギリス、モロッコ、アフリカがありますが、ひょっとしたらその路線で配っていたものかと思います。
しかしだんだん簡単なものになり、他社のものとあまり変らなくなってきました。

   
アフリカ モロッコ
イギリスは湖の風景です。 新しくなってきました。多分下のものが最新版でしょう。

ボーイング707です。(ちなみに真ん中の男性はたまたま写ってしまった人で知らない人です。
昔はボーディングブリッジがなかったのでこのように下から写すこともできました。 )
航空会社はトランスワールド航空。この会社も2001年にアメリカン航空に吸収合併されなくなりました。
707は垂直尾翼の上部に管がでているのが特徴でどこで見てもすぐわかりました。
ショーンコネリーの007の「ロシアより愛をこめて」にもPANAMの707が出てきます。

707はダグラス社のDC-8と並び第一世代のジェット機といわれています。707就航前はハワイから日本まで
直行できずに途中で給油することもあったようですが、707以降は直行できるようになりました。
今はヨーロッパまでも直行するのですから時代はすすみました。
707は軍用機としても発注されたので現在も空中給油機や輸送機などとして使われています。

上の2枚は香港のキャセイ航空(古い塗装です)、空港は香港の古い空港カイタック空港、機種はロッキード1011
通称トライスターです。第三世代のジェット機です。ローッキード社が旅客機部門に 進出するために力をいれた
のですが、日本では田中角栄のローッキード疑惑などがおこり、あまり長くは使用されませんでした。

ちなみに第二世代のジェット機は中型機の時代でボーイング727、737などが代表的なものです。
第三世代はワイドボディー機といって、機内に通路が2本あるタイプです。もちろんボーイング747(ジャンボ)が
代表的な機種ですが、他にDC-10、エアバスA300などがあります。
このタイプの飛行機は機体は大きく乗客数も格段に増えましたが、音は小さくなり騒音問題も減っていきました。


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